「国際音楽交歓コンサート2022」に関する報道について

 

2022年06月12日現在

 

 いつも当協会の活動に対してあたたかいご声援を頂き有難うございます。当協会は、日本全国で良質なクラシック演奏に気軽に触れて頂く機会を提供するために、海外より一流の演奏家を招聘して入場無料(一部低廉な入場料の設定を含む)のコンサートを開催し、文化振興、社会福祉、国際交流を通じた地方創生に寄与することを目的として活動しております。
 この趣旨により、1992年から2021年まで47都道府県135市町村においてのべ384回にわたり、世界3大音楽院の一つに数えられるモスクワ音楽院やグネーシン音楽アカデミーの出身者をはじめ、国際コンクールの入賞者等、一流の音楽家を招聘し、「日露交歓コンサート」を開催して参りました。
 昨年はコロナ禍で大変厳しい状況でしたが、多くの皆様の善意と熱意に支えられ、30周年記念事業を無事実施することができました。この度、31年目という新たな節目を迎え、今後はより多くの国々の演奏家を国民の皆様へ紹介できるよう、「国際音楽交歓コンサート2022」として更なる進化を目指しました。今年は、11道府県において開催を予定しております。それぞれの地区でアーティスト達と国民の皆様との間で、一流の演奏を通じた交歓の輪が広がることを願っております。
 ところで、題記の通り、3月頃より各新聞等において秋田公演に関する報道がなされております。記事だけではうまく伝わっていないと感じられる点がありましたので、ここで補足ご説明致します。
 まず、当初「日露交歓コンサート」として開催を予定していた事業を「国際音楽交歓コンサート」という名称に変えた理由ですが、これは事業内容に即した名称に変えたということです。ロシアによるウクライナ侵攻が起こって以降、社会情勢や国民感情等に関する様々な報道に触れ、それらに配慮する必要があると考え、当初ロシア中心であったアーティスト構成を7か国(ロシア、ウクライナ、イタリア、カザフスタン、ウズベキスタン、ベトナム、日本)より7名としました。尚、当協会は「音楽と政治は切り離すべき」と考えており、コンサートにおいて特にアーティストの国籍を意識した差別は行っていません。
 次に、秋田公演にロシア人アーティストが出演しない理由です。当該アーティストはスターシャ(STasha)氏でソプラノ歌手です。スターシャ氏はコロナ情勢で全公演中止となった2020年度事業をはさんで6年間継続して本事業に参加頂いており、今年は歌唱に加えて、ステージ上の演出や初来日演奏家の滞日をサポートして頂く予定です。このことにより体力的、時間的な制約があり全ての公演に出演することができません。他公演の出演についてはまだ決めておりませんが、秋田公演はツアー中盤に予定しており、数公演を終了した段階で色々と調整事項が発生する可能性が高いこと、また、丁度疲労が蓄積されている可能性が高いこと等の理由で一足早く同公演へ出演しないことを提案しました。
 このように、「事業名が変ったこと」及び「秋田公演にスターシャ氏が出演しないこと」は、当協会の提案ですが、その理由は「社会情勢や国民感情に配慮したこと」及び「アーティストの体力的、時間的な制約に配慮したこと」を補足ご説明申し上げます。
 尚、参加予定の7名のアーティスト達は、この度の侵攻で犠牲となられた方、被害に遭われた方のご冥福、ご回復を祈り、一日も早く平和が訪れることを全員で願っております。また、ステージ上で心を一つにして、「音楽」と言う国境を超えた言語で日本国民の皆様と語り合えることをとても楽しみにしています。 
公演ではあたたかいご声援を賜ります様何卒宜しくお願い申し上げます。

公益社団法人国際音楽交流協会 制作本部長 指宿志

 

 

 

 

 

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